FX外国為替証拠金取引とは
FX「外国為替証拠金取引」とは(margin Foreign eXchange trading)の略で、外国の通貨を売買して、利益を得る取引のことを意味します。まずは、「外国為替取引」についての説明を致します。
海外旅行に出かける場合、まず円をその相手国の通貨に両替する必要があります。
例えば、アメリカに行くとしましょう。日本の銀行で円をドルに両替します。
この円とドルを両替する行為を「外国為替取引」といいます。実際に銀行に出かけて円とドルを両替してみましょう。現在の為替レートは、「1ドル=100円」と仮定しておきます。
10,000ドル必要だとすると、「100円×10,000ドル」で100万円が必要になります。
つまり100万円を10,000ドルに両替する事は、100万円で10,000ドルを買うことと同行為であるといえます。
通貨の両替では、その対象も対価も“お金”である為、紛らわしく感じるかもしれませんが、実は、物品の売買と変わらないのです。
FXも基本はこの“通貨の売買”です。
外国為替差益とは
FX取引の最大の収益チャンスは、価格変動による「為替差益」を狙う取引です。通貨の売買であるからには、「安く買う」と「高く売る」がポイントです。
これは株式投資などとその基本は同質のものです。例えば、「これからドルは値上がりする」と見込んで、1ドル=100円の時に10,000ドル買うとします。
その後、見込みどおり値上がりし、1ドル=105円になったので、売る(決済する)としましょう。すると…
(105円-100円)×10,000ドル=5万円
5円値上がりしたことで、差し引き5万円分の為替差益を得ることができました。
反対に「ドルはこれから値下がりする」と考えられるときはどうでしょうか。FXは、将来の値下がりを狙って売りからでも取引を始めることができます。
1ドル=105円の時に売って、見込みどおり値下がりし、1ドル=100円のときに買い戻すと、買いから始めて売り決済を行ったときと同様、5円の値下がりで10,000ドルあたり5万円の為替差益を得ることができます。
売りからでも買いからでも、
(売ったときの価格−買ったときの価格)×取引量
で損益を計算できます。
しかしながら、自分の見込みと反対方向に価格が動いた場合は、同様の計算方法で損失になります。
外国為替証拠金取引とは
外国為替取引の仕組みについて簡単にお話ししましたが、では、“FX”とはいったいどういう取引なのでしょうか。
FX(外国為替証拠金取引)とは、外国為替取引を「証拠金」で行う取引です。「証拠金」は、取引を行う際に相手方に預け入れる「担保金」のようなものです。
FXは、将来必ず決済(反対売買)することが約束された「差金決済」という決済方法を採用した取引です。
そのため、総取引額の現金(キャッシュ)の受渡しは必要とされず、売買の損益の受渡しのみで取引が完結します。
例えば、ドル/円が1ドル=100円のときに10,000ドルの取引をするとしましょう。
本来であれば100円×10,000ドル=100万円がなければ10,000ドルを手に入れることはできません。
しかし、FXは上述のとおり差金決済を採用した証拠金取引ですので、総取引額(100万円)の数パーセントの証拠金を預け入れるだけで、10,000ドル分の取引を行うことができるのです。
もし、5万円の損失が発生すれば、預けている証拠金から差し引かれます。逆に5万円の利益が出た場合は預けている証拠金に加算されます。
証拠金で取引が出来るFXは、資金効率がよいため、レバレッジの効いた取引であると表現されることがあります。
よく耳にする「レバレッジ○倍」というのは、「証拠金に対して総取引額が何倍か」を指しています。このレバレッジを高くして大きく損失を出す事があります。この資金管理がFXにはとても重要です。
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